本文へ移動

2024年度のアーカイブ

2024年4月3日

地学研修会『滋賀県日野町と多賀町へ採集・観察・見学会』の報告
 2024年3月31日(日)に,地学研修会『滋賀県日野町と多賀町へ採集・観察・見学会』を実施いたしました.京都駅八条口アバンティー前《団体バス乗り場》に7時50分に集合し,滋賀県へと出発しました.今回の目的地は,①滋賀県蒲生郡日野町石子山・②日野町鎌掛(かいがけ)の天然記念物『鎌掛の屏風岩』・③滋賀県犬上郡多賀町『多賀町立博物館』の三ヵ所です.また益富地学会館の運営委員である黒栁信之氏のご尽力により,①の日野町石子山で鉱物採集することができました.
 10:00にバスは日野町の鬼室神社前に到着,そこから15分ほど歩いて石子山の鉱物採集地点に到着しました.石子山花崗岩の中には微細晶洞に富んでいる物もあり,その中にはきれいな水晶などがあります.ハンマーで岩石を割って微細晶洞を探す人もいれば,転石をひっくり返して探す人もいましたが,ほとんどの参加者の方が微細晶洞の水晶を発見することができました.また参加者の中には,少し青みがかったカリ長石である天河石(アマゾナイト)を発見できた方もいました.
 お昼ご飯を食べつつ12:40まで鉱物採集を続けました.
 13:00頃にバスに戻り次の目的地である日野町鎌掛(かいがけ)の天然記念物『鎌掛の屏風岩』に向かいました.石子山から鎌掛への最短ルートはバスでは通れないような細い道路があるため,少し迂回して進み13:30頃に鎌掛(かいがけ)に到着しました.バスから降りて5分ほど歩くと鎌掛の屏風岩がありました.泥岩と層状チャートの互層による層理面とそれに直交する節理面が,まるで四つに折れる屏風が山の中腹に直立して見えることから,屏風岩と呼ばれています.現在は露頭が草木に覆われているため感動は薄れてしまっていますが,往時の景観を想像することができました.
 14:00頃に次の目的地へと出発,15:00頃に多賀町立博物館(あけぼのパーク多賀)に到着しました. 多賀町立博物館はアケボノゾウの化石をはじめ,滋賀県の自然関係の展示が充実しています.またこの日は,ワニ化石に関する企画展が行われていました.学芸員の阿部勇治先生にアケボノゾウをはじめ化石に関する解説や裏話を色々と聞かせていただき,その後、1時間ほど博物館内を見学させていただきました.
 16:40頃にバスは京都駅に向けて出発,草津周辺で30分ほど渋滞に巻き込まれましたが18:30分ごろに無事に京都駅に到着.当たりはずれはあったものの,全員石子山の鉱物を採集することができ,充実した採集会となりました.
公益財団法人 益富地学会館
〒602-8012
京都市上京区出水通烏丸西入
中出水町394
電話:075-441-3280
FAX:075-441-6897

【開館時間】10:00~16:00
TOPへ戻る